【津軽のお寺さん巡り~弘前編 vol.56:照源寺(曹洞宗)】
【津軽のお寺さん巡り~弘前編 vol.56:照源寺(曹洞宗)】
禅林街の黒門をくぐって、左手の泉光院から数えて四軒目が照源寺です。創建当初は今の黒石市温湯にありましたが、一度堀越(当時の堀越城下)に移り、その後現在地に移ってきたとされます。本尊の薬師如来像には、次のような話が伝わっています。
文化三年(1804年)頃、対馬小三郎という人が重い脚気にかかり、様々な治療方法を試したが一向に良くならないため、照源寺に二十一日間こもって薬師如来像(開山当時の本尊である懸け仏)に願掛けをしました。するとご利益によるものか次第に良くなって完治しました。小三郎は念願がかなったお礼として津軽三十三霊場や仏閣巡りしていたところ、その道中で枕元に黒衣の僧が現れ、「私は舮作村の沖合に沈んでいる薬師如来である、大阪から船に積まれてきたが、難破しそうになった際に仏力で波を鎮めるために水夫によって海中に沈められた、このままでは衆生を救うことができないのでお前のような信心深い者の手で見つけて欲しい」と告げられる夢を5日間続けて見た。そこで一緒に旅をしていた友人二人とともに舮作村に行って沖を眺めてみると、海上がほんのり明るくなっているところがありました。そこで舟を出してその光の正体を引き揚げてみたところ、薬師如来像でした。小三郎は直ちに弘前へ引き返し、この薬師如来像を菩提寺である照源寺に奉納しました。これが現在の本尊で、薬師如来が現れたという逸話から「正現寺」と呼ばれたこともあるそうです。
(「こころ 津軽のお寺さん巡り 弘前編」より抜粋。)
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